2009-09-16(水) 23:14(UTC +0900) p Tweet
渋滞回避のため、低コストな運転を
「渋滞学」という言葉を聞いたことがあるかも知れませんが、その実証実験で興味深い結果が得られていますのでご案内。
clip IT!
from 日経トレンディネット
「渋滞撲滅!「ゆっくり走る」は金も時間もオトク 「渋滞学」の東大西成教授が実験で証明」
詳細については、上記記事を読んで、動画も視聴して、各自で理解を深めて欲しいと思います。
是非、各自で直接読んで頂きたいところですが、気になったところを以下にいくつか抜粋します。
渋滞の列に巻き込まれる前に、手前からぐっとスピードを落として走る「渋滞吸収運転」のメリットは、渋滞に巻き込まれる可能性を低減できることと、渋滞の解消に貢献できること。うまくいけば目的地までブレーキを踏むことなくノンストップで行くことができるため、燃費の向上と到着時間の短縮、すなわちコストと時間の2つの恩恵を受けることができる。
「渋滞吸収運転を行うドライバーが渋滞を吸収してくれることで、後続の車になればなるほどコストと時間の両面で高い恩恵を受けることができるということは分かっていました。しかしながら、実は正直なところ、渋滞吸収運転を行ったドライバー本人が、時間の面でどれくらいのメリットがあるのかについてはあまりよく分かっていませんでした。速度を落とす分、到着時間はあまり変わらないのではないかという議論です。
そうなると、お金持ちの皆さんにとっては『いくら燃費が良くても、到着時間が変わらないのであれば、渋滞吸収運転なんてやっても意味がない。 Time is money.』ということになります。『なら、コストと時間の両面で、実際にどれくらいのメリットがあるのか、実験で確かめてみよう!』ということになったのです」と西成教授。
物理の法則から云っても、
「急減速 → 完全停止 → ゼロ発進」
より
「早め減速 → 徐行 → 再加速」
の方がエネルギー的にお得なのは明らかですね。
そして、エネルギー的にお得(燃費が改善する)なだけでなく、時間的にも早く着けてお得になりますよ、てコトを実証してみましょう、と。
実験にはプロレーサーの篠塚健次郎氏も参加。渋滞吸収運転車であるNo.6のドライバー役を務めた。
渋滞吸収運転を担当していただいた篠塚さんが運転されたNo.6の車では、渋滞吸収運転なしの場合、燃料消費量が22ccであったのに対し、渋滞吸収運転を行ったところ、19ccに減っています。約14%の削減です。
国内でも最上級の運転技術を持つヒトを連れてきてるあたり、ちょっと反則気味ですが(笑)
ただ、であるからこそ、「ブレの少ない客観的データ」として明らかに燃費に効くと云うコトでもあります。
実際の比較動画もありますので以下を再生してみて下さい。
上が「渋滞吸収ナシ」で、下が「渋滞吸収車両アリ」での比較ですが、ちょっと見辛いので、できれば YouTube のサイトに行って HD 画質でどうぞ。
渋滞吸収運転なしの場合、車の到着時間はNo.1が56秒、No.6が58秒、No.12が62秒という結果が得られています。一方、渋滞吸収運転ありの場合、No.1が56秒、No.6が57秒、No.12が55秒でした。
最後尾のNo.12の到着時間が7秒も短縮されているもの大変な驚きですが、渋滞吸収運転を行ったNo.6の車の到着時間も1秒も早まっていたのです。
これにより、渋滞吸収運転を行うドライバーにとってもコストと時間の両面でメリットがあり、しかも大きな社会貢献をしているということが実証されたということになります。「ゆっくり走ることで、かえって到着が遅れるのではないか」と懸念されていたドライバーの方も今後自信を持って渋滞吸収運転を行っていただきたいと思います。
実験結果をまとめたら、燃費的にも所用時間的にも、数値として明確なメリットが得られた、と。
しかも、全体としてメリットを得られたのはもちろん、率先して渋滞吸収した当人が最初にその恩恵に与れるというのが良いですね。
この技術は、いわゆる高速道路の走行時のみならず、一般道での信号待ちや渋滞でも適用可能です。
先日のネタでもありましたが、利己的行為が結果として全体の利益に適うというのは、最近の研究でも良く出てくるハナシですので、周りを気にせず、自分の利益を追求する為にも、渋滞吸収運転を心懸けましょう。
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