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2006年12月30日

2006-12-30(土) 19:58(UTC +0900) p

教育の現場でのPC運用、広がる格差

もう数年前から公立と私立の学校に於ける教育格差が問題になっておりますが、その中でも特に「ICTリテラシー」などと呼ばれる分野の乖離はヒドいモノがあります。


clip IT!
from NHKニュース
教育用PC リナックスで再生
えー、どの程度内容が残るのは不明ですので、取り敢えず全文引用で。

マイクロソフト社の基本ソフトウィンドウズ98とMeは、今年7月にサポートが打ち切られ、新たに見つかった欠陥にも修復措置がとられていないため、インターネットを安全に使うことができなくなっています。こうしたパソコンは、文部科学省が調査を行ったことし春の時点で、全国の公立の小中学校と高校だけで40万台に上っており、各学校では文書作成の専用機として使うなど、利用方法に苦慮しているのが現状です。このため、経済産業省は来年度から、「リナックス」と呼ばれる無償の基本ソフトを希望する学校に配布してウィンドウズと入れ替え、パソコンを再生させる事業を始めることになりました。無償の基本ソフトは、インターネットからのダウンロードやCDの形で配布する計画で、基本ソフトとあわせて、ホームページの閲覧ソフトやメール用のソフト、それに数学の学習用ソフトも配る予定だということです。経済産業省情報化人材室の夏目健夫室長は「古いパソコンもこのソフトを使えば、十分に教育用として再利用することができる。パソコンの更新を検討している学校にはぜひ使ってもらいたい」と話しています。


で、パッと見では、GNUだのFOSSだのを活用しての結構な事例という感じではありますが、逆に言えば将来を担う子供達に最新のコンピュータ機材を活用させることのできない現場があまりにも多いと云うコトでもあります。確かに、webで情報を検索するなどであれば、十年前のハードにLinuxOSを突っ込めば可能とはなりますが、それで十分なのかというと、「全く足りない」のが現実であり。
例えば、最近では極普通にFlashがコンテンツとしてだけではなくプラットフォーム的に浸透しており、それらを満足に稼働させるにはソフト側の対応はもちろん、ハード的にもそれなりの性能を要します。
更に、昨今の私立ではデジカメのみならずビデオカメラまでも活用して画像や動画を処理するような教育を行っている一方で、公立では十年前のハードを騙し騙し使い、やれることはせいぜいテキスト処理にちょっとしたアイコンを並べる程度。
子供達の想像力の翼を持ってすればその程度の格差を乗り越えることは確かに可能でしょうが、逆に明確で強い意志を持った指導的立場の人間がいない限り、その翼を開かせることもできないほどの絶望的な格差でもあり。


何かの拍子に少しだけ開いた翼。
高い高い梢の先であれば、その翼に豊かな風を受け、大空に舞い上がることも容易いかも知れません。
同じだけ、或いは、より大きく翼を開いたとき、その翼に受けられる風がほとんど吹かない場所にいたら、木々の梢の先にまで舞い上がるのにどれだけの努力が必要になるのか分かりません。
願わくば、羽ばたこうとしている小さな翼を遮るモノが、少しでも少なくありますように…

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