2009-10-26(月) 23:17(UTC +0900) p Tweet
かつては「台風銀座」なんて仇名もあった枕崎に生まれ育ち、台風の進路予測や実際の経路などをちょっと注視していた経験からすると、今時の台風20号(ルピート)の見せた方向転換など、さして珍しいものでもないと判断できます。
てコトで、以下、気象庁の台風経路図からの抜粋です。
なお、選考基準は下記の通り。
勢力や及ぼした被害規模は特に勘案しておりません。
- 日本近傍に絡んで変な軌跡を描いたモノ
- 分かり易くループを描いたモノ
- 特に変態的な軌跡を描いたモノ
- 1986年 台風13号
- 1986年 台風14号
- 1991年 台風20号
- 1994年 台風 3号
- 1995年 台風14号
- 2000年 台風15号
- 2000年 台風19号
- 2001年 台風16号
- 2002年 台風11号
- 2009年 台風17号
今回は省きましたが、歴代の台風経路図を全部見て回ると、なかなかに一般化できないというのが分かります。
例えば、赤道付近の不安定な気象条件下では、結構派手にのたくっているモノが多々あります。
逆に、赤道付近で発生してほとんど一直線に西北西に抜ける軌道を描くモノも多くあります。
また、日本付近に絡む典型的な弓なりの軌道で抜けていくモノもあれば、赤道付近からほぼ真っ直ぐ北進して日本を縦断したり、南海でエネルギーを蓄えまくって北極圏の辺りまで到達してしまうモノも。
単純にその軌跡だけでもナニがナンだかという感じですが、個別に見ると更に妙な動きだったりします。
一般的に、「上陸してしまえばエネルギー供給が絶たれて勢力が弱まる」のが台風ッてモノですが、大陸に揚がっても勢力が衰えきらず、再度海に出て勢力を盛り返し、改めて日本に到達してしまうモノもあります。
同様に、「ある程度北上してしまえばエネルギー供給が減って勢力も衰える」ハズが、南に転進して再チャージして出直してくるようなモノもあります。
ただ、日本近傍に迫ったモノについて、影響/被害の大きさはその軌跡である程度予測が付きます。
一通り目を通しながら、いくつかの台風について「コレは怪しいな」と思わせる軌跡を見つけましたが、それらの台風は実際に激甚な被害を遺すコトもあるようです。
具体的には、
赤道付近である程度停滞してエネルギーを溜め込み、大きな陸地に揚がることなく九州の西側から回り込み、人口密集地を北東にとらえ続けるような軌跡となった場合、
特に被害が大きくなります。
しかし、最近では進路予測の精度も良くなっておりますし、予測の頻度自体も細かくなっています。
被害が出そうな場所や今後気をつけなくてはならない地域も把握しやすくなっていますし、ネットなどにて放送に頼らず逐次進路予測を確認できます。
いきなり思わぬ方向に進み始めているかも知れませんので、台風時の対策と合わせ、台風の進路はかなりデタラメだというコトも憶えておきましょう。
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